文平の病気
肝臓の障害・黄疸
フクモモとアガリクスとβ-グルカン

解剖の所見 他
2005/10/31
文平2歳の頃

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【 剖検 】に拠ると、
肝臓は「黄色脂肪肝」というフォアグラ状態になり、
部分的に出血斑があった。
肝臓の一部の肥大と胆嚢の肥大があり
胆嚢は膿腫があり胆管閉塞の可能性は高い。

他の消化器臓器は異常ない。

一年間に亘る補肝剤(ハイビタドロップス)の給与で症状は安定していたと思われるが、
実質肝機能はかなりスポイル(だめに)されていたと推測される。

写真つきの書面を頂いたけど、さすがに写真の掲載は控えます。


説明では、

リンパ腫などの癌ではなく、脂肪肝から肝機能が悪くなった事もあるが
肝臓の様子からして肝臓が直接ではなく、
胆嚢の膿腫、肥大から深刻な胆嚢炎か胆管閉塞が直接の死因と思われる。

一時期、お腹が随分膨れたのは肝腫大といって
肝硬変などに移行する時などにおこることがある。

一年間持ったのは補肝剤でのケアが良く出来たからだろう。
もう少し早い段階からβグルカンが使えればよかったかもしれない。

貧血については、
肝臓の古くなった赤血球を壊す機能も落ちているため
体内に古い血球などの老廃物が溜まると、新しく赤血球を造る機能が抑えられる。
従って貧血になるが、この状態では造血剤の効果は期待できない。
葉酸やビタミンで刺激していくのが現実的だろう。


脂肪肝の原因についてはなんとも言えず、偏った給餌が原因とは考えにくい。
肝臓腎臓に負担のある動物性蛋白が全く必要ないという話があるらしいが
健全な機能を維持する事を考えるとやめたほうが良いと思う。

8年半という寿命については、
体調を崩して体内の活性酸素を処理できなくなって一気に老化する場合が考えられる。

と言う事でした。

肝臓の病気は発見しにくい。
フクモモにも血液検査ができるはずだがそれを実施できるまでには
まだまだ時間がかかりそうだ。
それに人間なら腕の静脈から採血できるが、フクモモの腕からって?
実際は深爪をしたり、脛の動脈から採血するらしいがかなりきびしそうである。
発見したところで、人間でも治療が難しいのにましてやフクモモ。
食事制限そっちのけ、薬なんぞ真っ平ごめん、
そもそも適正な薬の量もはっきりしない。

餌が原因の可能性は低いと言うことでは
普段の食事をどうすればいいのか判断しかねる。
文平の前の「もも」も肝臓の病気で亡くなったことを考えると
両親のトトリとモモリが兄妹だったかもしれず、近親婚だった可能性もある。
モモリは10歳を越えるが、その前に多くの子供達が旅立っている。
ピピリ、チビリ、モンキー、もも、さくら他メスの子供達が多く先立っているのは
モモリと違って出産活動がなかったせいかも知れない。

しかし文平がまだしばらくあっただろう寿命をまっとう出来なかった
原因をぜひ知りたかった。
文平だけ大変に偏食のひどい仔だった。
ある日突然好みが変るのは他の連中と一緒だが、他のものは殆んど食べない。
果物も状態が少々粗末でも他の連中は食べるが文平は決して食べない。
他にも皆は食べるが文平だけ食べないという事が日常だった。
この点、治療の大きな障害になったと思うし、短命の原因になったかもしれない。
少々我慢して食べてくれれば治療中でも栄養が摂れたし
同じものばかり食べるのでは当然健康に悪い。

偏食について、ままは「離乳に問題があったのでは?」と
考えているようだ。
2004年8月13日に体調を崩し、11月には黄疸の診断で薬を始めてもう一年余り。
一年間も薬漬けにしてしまった、文平にとっては何年間だったのだろう?
治る事を信じて薬を与えてきたがこの5月にひどく体調を崩したり
8月に入ってもうだめだろうという事を何度も繰り返してからは
果たして薬をやることが善なのか悪なのか判断できなくなった。
悪戯に苦しみを延ばしているだけで、かと言ってやめる勇気もない。
恐れているのはのはその時がどういう形で訪れるか?
今日帰ってみたら小さな骸になっているのではないかと何度も何度も心を痛めた。

神頼みしかなかったが、
不信心な私の願いを叶えてもらい、
さらに縁日の終わりに連れて行ってもらって
これ以上に求めるものはない形でお別れをさせてもらって本当に感謝している。
文平を亡くして残った連中は5匹。
最大11匹の家族だったから、もう六回目の弔いになる。
文平のこと



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