文平の病気 肝臓の障害・黄疸 フクモモとアガリクス 2004〜2005/04 |
肝臓は沈黙の臓器と言われます、悪くなっても痛くはなく しんどい状態になります。 治療はビタミンの補給、栄養を摂る、特に質の良い蛋白の摂取だそうです。 2004年8月お盆前日文平がまったく元気がなくなり、 起きてくる事もなく、餌も食べないのでお盆休みに入ろうとする先生に無理にお願いして診てもらいました。 夏ばてかもしれないと言う事で、食べそうなミルクなどを頂いて様子を見ることにしましたが それにも見向きもせず、なんとかエンシュアリキッド(人間の流動食)だけで 1週間もすると元気になりました。 春にグライダーセントラルで黄疸の仔の写真をみていたこともあり、 文平も黄色いんじゃないかとは感じていました。 10月の終わりにももが肝臓のデキモノで亡くなり落胆していたところへ それから一週間も経っていない11月のはじめなのに、 文平を見るとあまりに手や鼻が黄色いので心配になって診てもらいました。 診断はやはり黄疸。 ももや他の子たちの亡くなった様子からも肝臓のトラブルが予想されました。 デンデン(伝衛門)も、元気だけどかなり黄色くなっていてこちらも心配です。 これは最初に買ってきたトトリとモモリが双子であった可能性も指摘されました。 しかしこれは確かめようがありませんし、肝障害の体質はフクモモの持つ特性かも知れません。 それと、今までお世話になってきた澤先生や鳴門先生、上田先生の意見では フクモモが10年生きるのは稀なことだろうということです。 文平はちょうど8歳ですからヤバイところにさしかかっているのかも知れません。 デンデンもこの秋で7歳になります。 フクモモの寿命について今考えると(事故や病気で6匹を失ってみて)、 本には、自然界でオス4〜5年・メス6〜8年、飼育下で最大15年と書いてあるけど、 飼育下でも10年と言うのは少ないだろうと感じます。 人間で言うと50〜60歳で亡くなるのが、フクモモの5〜6歳で 人間の平均寿命80歳あたりが、フクモモの8〜9歳あたりで フクモモ10歳と言うのは人間の90歳を超えるあたりで 最大15年というと人間の120歳を超える非常に稀な出来事だと感じます。 |
|||
-黄色くなる- これはデンデン(右)と小梅です。 この写真のデンは調子のいい時で ひどいときには鼻にも手にも赤みがなくなります。 普通オスは3才あたりから茶色くなりますし 個体によってはかなり濃くなる事もあるようです。 しかし、診断は目の瞬膜が黄色くなっているかで判断されます。 一方小梅はまだ3才あまりのメスですから茶色くはなりません。 きれいなピンク色の鼻をしています。 (写真をクリックすると大きい画像が出ます) |
|||
- 文平の経過と治療 − | |||
●2004年11月中旬 普通にぼちぼち元気にしているがあまりに鼻が黄色いので病院に連れていくと、やはり黄疸との診断。 壊れてしまった肝臓の部分を治す事はできないので、これ以上悪くならないようにして 機能している残った部分を大事に使っていくしかない。 ハイビタドロップスを一日2回一滴ずつ飲ませるということと、 飲むかどうか分からないが、栄養補給にクリニカルドッグミルクをもらって帰る。 |
|||
ミルクは嫌がって飲まないがこれは他の餌の工夫でなんとかなるが ハイビタは無理やりでも飲ませないといけない。 メープルシロップを水でのばしたもので、ハイビタ一滴を5〜6倍に薄めて 注射器に留置針(ポリの針)をつけて捕まえた文平の口に入れる。 本当はもっと薄めてやりたいが薄めると量が増えて飲ませるのが大変になり文平にも負担がかかる。 一回に飲ませる量は暴れるので薄めたもの0.05ml(ふた口分)が限度である。 |
|||
●時期をはっきり覚えていないので困るが、おそらく2月の事だったと思う。 | |||
それまでずっと続けてきたハイビタだったが良くもならず悪くもならず再び病院で診てもらった。 それではと言う事で、新しい薬に替えた。 弱るなら筋肉の増強を目的にアシスハートQ10にする。 主成分は今流行のコエンザイムQ10である。 |
|||
|
|||
この薬は一日一回でいいから助かる。 臭いなどがないのでジュースやエンシュアに混ぜてやる。 たいへん気楽になった。 しばらくやっていると、どういうわけか抜け毛が目立ってきた。 耳の後ろや背中にポツンポツンと数十本の毛が束になって所々飛び出ている。 3月の半ばになると両アゴの下が小指で押した跡くらいの大きさで禿げてきた。 弱ってきている、ケージから腕を登ってくるときに掴まる力が弱く落ちそうになる。 |
|||
●4月6日 | |||
神戸の病院に行く。神奈川まで行こうかとも思ったが文平の負担が大きすぎる。 神戸なら新幹線で一時間、うちを出てから6時間くらいで帰ってくることが出来る。 失礼ながら今更神戸の先生に診てもらっても…と言う気持ちが大きく、運がよければ何かあるかもしれないと言う気持ちと 飼い主の方の気持ちの折り合いをつけるために「のぞみ」に乗った。 予約と言う事で夕方4時半から診てもらった、最初30分あまりはフクモモの話で盛り上がり? 文平を診てもらったのは20分くらいだった。 実際にフクモモを飼っている先生の話には説得力がある。 今12歳のフクモモがいてヨボヨボだとか昔増えて困ったとかいう話は身につまされる。 色々なお話を伺ったがオーストラリアの現場を経験しても今なおフクモモについては手探りであり、 「分からない」と言うのが世界中の正しい答えのようで強く印象に残った。 文平は瞬膜を見てから黄疸であると言う診断で一致。 薬は幾つか考えられるがどれが効くか分からないので、取りあえず一つ目を出して様子を見るということ。 効果の確認は10日から2週間が目安になる。 帰ってきてから薬を飲ませると嫌がらない、 飲みやすいようにとお願いはしたがさすがにフクモモの味覚で苦労してきた跡がうかがえる。 |
|||
●4月16日 薬に効果は感じられない旨、神戸に電話する。 それでは次の薬を送るとのこと。 |
|||
●4月20日 次の薬が届いたので夜やる。 |
|||
●4月21日 朝見るとオシッコが今までになく黄色いと言うより茶色。 血尿が出ているかもしれない様子で、とりあえず薬をやるのを止める。 ただし、薬のせいかどうかは分からない。 薬は小康を保ってくれたハイビタに戻す事にする。 |
|||
●4月25日 ここのところどんどん弱ってくる文平を見ながら考えている。 亡くなった澤先生の言葉が引っかかる。 「岩出101は効くよ、但し高いけど」(少々いやらしい言い方だった) この時は癌の話だったが、予想通り調べると肝機能にも効果がある。 尊敬する先生の遺言かもしれないと感じた。 「アガリクスにも沢山あるが岩出101株じゃないとだめでしかも安いものには効果が期待できない」 と言う事だったのでさらに調べてみると信頼できそうなものは日本ケミファの製品らしい。 以前ペット用の姫マツタケ(アガリクス岩出101株)を求めた事があったが ペット用は無責任な感じがして今ひとつ怪しい。 で、ケミファのHPからサンプルを申し込んだ。 http://www.chemiphar.tv/shopping.htm |
|||
●4月27日 ほとんど何も食べなくなった。 動きも弱々しく部屋に出すとぽそぽそ歩いて布団に入って寝る。 掛け布団の折りたたんだ部分に入るのだが、その布団に登るのもしんどそう。 食べないと弱ってしまうので砂糖や脂肪が悪いとかは言ってられない。 プリンやヨーグルトは少し舐める。 ミルワームはまだ喜んで食べるが5〜6匹が限度(元気なら20でも30でもいくらでも食べたのに) 見せるとすぐに出てくるが誘っても20センチに満たない距離でもジャンプしない。 |
|||
●4月28日 もはやサンプルとかのんびりした事は言ってられない。 先生の遺言どおりアガリクスプレミアムを注文した。(実際に先生が使っていたのは液体だったが確かめようがない) プレミアムの方には菌糸だけじゃなくキノコ本体が入っている。 |
|||
●4月29日 広島が大きい街だからかケミファがヒマだったのか神が味方したのかとにかく、 アガリクスが届いた。 アガリクスプレミアム(箱)とサンプル(袋)。 スティック1本5g、100円玉と比較すると大きいのが分かる。 50kgの人間が一日3本(15g)の処方なので、 100gのフクモモには一日その1/500で0.03g。 スティック1本5gは単純計算で約160日分になるが、 実際には開封してからそんなに持つわけない。 薬じゃなく食品だから摂りすぎには問題ないのと 最初は出来るだけ沢山やったほうが効果が出やすいらしい。 |
|||
←クリックでスティック拡大 17インチ画面でほぼ実物大。 |
|||
●4月30日 病院に連れて行く。 神戸に行ってきたことも正直に話し、申し訳はなかったが神戸の薬やアガリクスなど持参して意見を聞いた。 先生も普段イヌネコばかりの中にフクロモモンガが入り込み、昔の血が騒ぎ出した様子で 最近サプリメントを研究しているとの事で丁度良かった。 文平の治療は小康を保ってくれていたハイビタドロップスと アガリクスの成分のβ-グルカンでやっていこうという事になった。 新しいハイビタドロップスをもらう。 扱いがフジタ製薬になって名前も原語を真似て「ハイバイトドロップス」のシールが貼ってある。
アガリクスとハイビタを始める。 ハイビタは従来どおり朝晩一滴ずつ。 |
|||
アガリクス(岩出101)をスティックから出したもの。 湿気るので5gをご覧の小さいカップ3個に移している。 さらにそれを小さいタッパウエアに入れているが湿気はきてしまう。 出したばかりは右端のようにほとんどがサラサラした微粉だが 湿気を吸って左端のような顆粒状が増えてくる。 味は醤油っぽい少し焦げたキノコの感じ。 薄くもなく濃くもなく少々旨みがあって、不謹慎だが1杯いけるかも知れない。 しかし、文平は気に入らない。 |
|||
- 薬を飲ませるために - 銀紙の中の手前のメープルシロップをナチュラルウオーターで薄めて緩める。 その緩んだメープルシロップを5滴向こうのハイビタ1滴にかけて薄める。 (ハイビタもドロドロだからね) それにアガリクスを耳掻き4杯掛けて混ぜて注射器で吸ってそれを飲ませる。 最初のうちはうまくいったが、しばらくすると口の中にためておいて 飲んだふりをして後から頭を振って吐き出すと言うワザをおぼえた。 アガリクスはかさばるので後から書く別の方法にした。 |
|||
出来た薬。 これはシロップ3滴とハイビタ1滴でアガリクスは入っていない。 量を増やすと飲むのにも飲ませるのにも苦労する。 先ほど書いたように1滴が0.03ccで、全部で4滴だから量は0.12cc。 針は留置針と言って人間の点滴用のポリの針。 |
|||
アガリクスをこのハイビタと混ぜると量が3倍にも4倍にも増えるので与えるのが大変になる。 文平やデンデンは人間の口から唾を舐めるのが好きなので 口に5さじくらい含んで溶かして口移しに舐めさせた。 この唾を舐める習慣は何故かオスだけで、メスはあまりしない。(ポッコリランドでは) |
|||
<5月へ> <6月へ> <7月へ> <8・9月へ> <10月へ> | |||
<HOME> |