1999.07
1999.07
トトリの死と解剖
平成１４年１２月
平成１４年１２月７日にトトリが逝きました。とてもとても安らかな顔でした。
７年の夏にうちに来て恐らく８年前後の寿命だったはずです。
ポッコリランドにモモリと３２匹の子供をもうけ、パパとママにかけがえのないものをくれました。
トトリ、本当に有難う。
経過
去年の１１月にトトリはアブセス（膿瘍）が出来ました。
以降、下半身が痩せて力が入らず何とか歩くことは出来ても、はねる事はできない状態でした。
ポッコリランドにモモリと一緒に放すと、すぐに上に登っていくモモリの後を追おうとしてもとても追いつかない状態でした。
全身の毛の色もススキが枯れたような茶色になり、傷が治った部分だけグレーでした。
その状態でこの間まで過していました。
レントゲンを撮ってもらうと左のお腹に石が二つありました。
ポッコリランドでは、トトリはもうこの状態で良くも悪くもなく普通なんだろうと考えていました。
2001.11
最期
１２月６日夕、ママが仕事から帰って来た時には普通の様子でしたが、夜中２時頃餌をやろうとして
死んでいるのを見付けました。
安らかな安らかな顔をしていました。
力の入らない右後ろ足をポーチにからませていました。
先生の話では、それでもがいて力尽きたのだろう、という事でした。
声でも出してくれれば、助ける事も出来たでしょうが、小動物がそういったピンチの時に声を出せば
自然界ではたちまち天敵がやって来ます。
死因と解剖
先生は、フクロモモンガにも大変興味を持っておられ、現場でいろんな動物に接してきた方なので
残された者達の為に、解剖をお願いしました。
体の構造は、有袋類とはいえ先ず哺乳類ですから犬猫人間と同じです。
ただ、発生が古いため骨格など、非常に簡単に出来ているそうです。
アブセスに罹ったりするのもこのあたりに原因が有るかも知れないとの事でした。
死因ですが、三つの病気がありました。
ひとつは、肝硬変だった事。
もうひとつは、腎炎だった事。
もうひとつは、副腎皮質亢進症。
それと、結石は溶けて無くなっていた事。
そして、トトリの体は何事もなかった様にきれいなまま帰って来ました。
所見
高齢性の肝硬変で、脂肪肝から肝硬変になるが、餌との関係が全くない訳ではないが
小動物の８齢は大往生と言える。
腎炎については、死因との関係は聞き漏らしました。
副腎皮質亢進症は、副腎が肥大してホルモンバランスが崩れて脱毛が起こり、最期は貧血で亡くなる病気ですが、
体を弱らせる原因のひとつになっていた様です。
結石は溶けて無くなっていて、膀胱の一部に固くなっていた部分があったので
そこにくっ付いていたようである。
くっ付いていた為に動かないので、尿路を塞ぐことなく大事に至らなかったようです。
付記
一般的に、フクロモモンガの寿命は自然界で８年、飼育下で最高１４年と言われていますが、
やはり５齢を過ぎると気を付けてやらないといけないそうです。
人間で言えば５齢で50才位でしょうか。
うちの連中を見ていると、６〜７齢で50才位の気がします。
後は50代で亡くなる人もいれば１００歳を越えて長生きする人もいるので
フクモモの最高は14年という事になるんじゃないかと思います。
お弔い
そのまま冷たい土の中に埋めてしまうのは、どうしても辛いので火葬だけしてもらって
埋めてやろうと考えました。
調べてみると、
公営の火葬場で受付けていて料金は4750円でした。
（これは他の動物達と一緒に焼かれ所定の場所に祭られます。）
ペット霊園ではピンからキリの人間並のサービスまであります。料金はかなりの物です。
やはりお骨を自分の手で埋めてやりたかったので業者にお願いしました。
持ち込んで、単独で焼いてもらって、引取りに行く。
料金は13000円でした。
参考
健康チェックについて
小動物は天敵が多いので、具合が悪くても最期まで我慢して絶対に表に出さないそうです。
元気なフリをするので調子が悪くなっても、飼い主には気が付きません。
ですから、体重を計り、オシッコの量や、ウンチの量・形・色をいつも気に掛けてやリます。
低血糖
脂肪肝から肝硬変になったなら、太り過ぎも危険ですが痩せているより良いようです。
痩せていて身の回りに食べる物がないと、低血糖でいきなり痙攣を起こし死んでしまうそうです。
確かに小動物は体にエネルギーを蓄えられないので、食べ続けます。
尿路症候群
水道水は、殺菌のためアルカリ性が強くなり易い。
この水を飲み続ければ、体がアルカリ性になり尿路に結晶が出来やすくなる。
出来れば、毎日やる水はミネラル分の少ないナチュラルウオーターで
天然酢などで弱酸性にしてやるのが良いかもしれない。
トトリにはママがモモンガハウスのイオン水と言うのをやったりしていたので
それが膀胱の結晶を溶かしたのかも知れません。
