2004/11/02
10月27日の早朝ももが旅立っていきました。
2ヶ月位前から排泄のシーシー言う声がたまに聞こえていたのが
日を追って回数が増え心配していましたが、25日には餌を食べる量が減り
26日午前中にずいぶんシーシー言うのでさすがに病院に連れて行きました。
食欲がなく少し元気がない程度でした。

この時点では「単に便秘がひどいのだろう」と安易に考えて緩下剤をもらって夕方帰ってきました。
薬を飲ませて(ピピリの時のように)大量のウンチが出て快方に向かうと考えていました。

しかし夜になってどんどん弱っていきます。
ポーチの中でママの手のひらに横になってホカロンも使って
体温が下がらないように湿度が下がらないようにする、これしか出来る事がないのです。
ももは撫でてもらうのが好きで、撫でるのをやめると動くのでずっと撫で続けます。

夜半には眠っているような感じになり、時々気がついたようにブルブルッと顔をふってこちらを見ます。
もう、もう時間の問題になっていました。

早朝5時、とうとう力尽きて神様のもとへ帰っていきました。

おそらく尿路が閉塞して尿毒症になったのだと考えました。
便秘だとかの安易な気持ちで病院に連れて行った事を猛烈に悔やみました。
あの時にちゃんと診てもらえば…。もっと早く病院に連れていっていたら…。カテーテル等の方法…。
悔やんでも悔やんでも悔やみきれません。
それに最近アメリカの餌やら買い込んでママが調子に乗ってみょうな餌をやったりしたのが
悪かったのじゃないかと後悔するばかりです。
解剖には死後の時間が経っていて尿路の結晶などが果たして見つかるかと思い、
私は今回解剖については消極的でしたがママは解剖してもらおうと言います。
確かに残された5匹がいるし、このまま分からずにいたら
ももは全く無駄死になってしまいます。
先生に電話すると前日に診た子が翌朝には亡くなっているのですから、
「ぜひやらせてもらいたい。」との返事で少し勇気付けられてお願いすることになりました。
解剖は10月29日の午後の休診時間に行われました。
  解剖
所見
ママが夕方引き取りにいってお話を聞いてきました。
先生は開いたとたんに前のチビリとは全く違う様子を感じたそうです。
ももは肝臓に大きな大きな腫瘍が出来ていました。
以下に先生に頂いた所見を紹介します。
亡くなったことを残念に思います。
ももの死因は肝膿瘍でした、肝臓に出来る腫瘍です。
腫瘍により肝機能に変化が起きたものと考えられます。
急性の肝不全のような状況です。
ヒト・イヌなどでは疼痛を伴うと言われているので痛みを感じていたと推測されます。

一葉(いちよう)に出来ていますが、他の肝葉も黄変がみられるので
肝全体に病変があったと考えられます。
胆のうは正常でした。
腎臓は正常でした。
膀胱には尿はありませんでした。
脾臓・膵臓は正常、胃にも特に問題はないようでした。

肝臓の機能不全は胃腸症状と同じように症状が出るので
外側からは発見が難しいかもしれません。
血液検査の必要性を考えないといけません。
摘出した肝臓と膿瘍をももと一緒に引き取ってきました。
みると2センチ余りある膿瘍です。
確かに他の肝葉にも色の変わった部分があります。
(肝臓は何枚かの葉が重なったようになっています)
肝心なのはこれを助けることが出来たかどうかですが、
もし見つけてもこの時点では手の施しようがない。
血液検査なら見つけることが出来るので早い時期なら取ることが出来ただろう。
ということでした。

しかし、ポッコリランドが思うには、
最近ごく少量の血液で検査できる機械もできているようだけど、
現実的に考えてフクロモモンガを定期的に血液検査に連れて行くことは
費用もかかることだし難しいだろうということです。
  感想
死因については不可抗力な部分が大きく、
ここ最近の不手際で亡くなったのではない事が分かって自責の念からは開放されました。
しかし、昔からの飼い方に問題があったのでは?という気持ちは残ります。
これでうちで生まれて飼っていたメス5匹は全滅してしまいました。
ひょっとしたら両親のトトリとモモリが兄弟で遺伝的な不都合がメスにだけ働いたのかも知れません。
先生も遺伝的なものの可能性もあるというお話でした。

腫瘍ができる、できるのは仕方ないが今じゃなくていいだろう。
もう5年先だっていいじゃないか!と思うばかりです。


お腹を触ってぐりぐりがあるのは異常です。
ももの腫瘍のぐりぐりはさわってはっきり分かりました。
ママは8月くらいにはもうあったと言います。
フクロモモンガの内臓は中央に寄って薄くできているので
普通に触って感じるようなぐりぐりは危険な場合があります。
  付記
こういうエキゾチックの小動物の腫瘍は進行が速いそうです。

カルシウムのサプリについては実験動物のように一日中与えるわけでなく
一日一回なら問題ないはず。
水はアメリカではペット用とか馬用などで売っているそうです。
日本では東京・大阪の水道水はヤバイが(トリハロメタン)広島の水道水なら
全く問題ない。
今年の夏は猛暑の影響で犬猫のストレス性の病気が多い。
膀胱炎などの尿路系。エアコンの問題あり。
ペットボトルなどを凍らせて入れてやり自然な冷やし方が良い。
ももの事
  経過


他の所見はママがお話で聞いてきました。
泌尿器系に異常はなく石や結晶はなく痕跡もなかった、血尿も検出せず。
ですから大きくなった腫瘍が排泄時に違和感や痛みを与えていたのかも知れません。
餌に問題があれば他の臓器(消化器系)に異変が出てくるはず。という事で
この間から調子に乗ってやっていた餌が原因かとの心配も解消しました。
ウイルス性ではないので感染の心配はない。
飼育には問題なかったが今年の猛暑のストレスで弱った肝臓になんらかの
要因が働いて出来物が出来た可能性はある。
等のことでした。
ももの膿瘍
  あと書き
もものことは一段落しました。
後はこの事が無駄にならないように祈るばかりです。

愛すべきももよ、ありがとうね、安らかにね。
でももう5年位一緒にいてくれたら嬉しかったなあ。

忘れていました。
ママと話したのですが妊娠しなかったメスは体に不都合が起こり
寿命が短くなるのかも知れません、仮説ですけど。

ご心配を頂いた皆さんには心から御礼を申し上げます。
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